「慎……」

「ん?」

「好き……かも……」

「わかってるよ、葉月」


あたしの方が優位にたてると思っていたのに、全く真逆だった。


サマースクールの夜に真面目だと思われているあたしと慎が結ばれたなんて、絶対に絶対、内緒よ。



「葉月、可愛い。勉強だけじゃなくて“こっちも”百点だよ」

「…バカっ!」


恥ずかしいすぎるわ……。

だけど……。

慎も百点かも、なんて口が裂けても言ってあげない。



慎の甘い熱を全身に感じたあたしは、背中に口づけをされて火傷してしまいそうになった……。

というよりもほんとに火傷したんだけど。

想いを注ぎ込まれた赤いキスマークのせいで。