夢の中でアホみてぇな妄想をするオレ。



「ま……雅弥……」


震える声で、オレを呼んだ。

ずっと一緒に居てずっと“羽鳥”って呼んでたクセにシイは初めてオレを名前で呼んだ。



……名前で呼ぶとか反則。



可愛すぎだろ、お前。


つーか、これ夢……?


シイがオレを名前で呼ぶって、まあ現実なわけねぇし、現実だったら嬉しくて飛べるくれぇだ。


妄想しすぎただけだろ。


でもやっぱり現実でオレを名前で呼んでほしいとか思っちまう。

けどこんないい夢見れんなら、永遠に目が覚めなくてもいいかも。



完全に、夢の中までシイ一色だ。

END.




≪あとがきちっく≫

どこのシーンかわかってくれた方居るでしょうか?(涙)

はいこれは続編の『誰にも渡さない』にて放課後シイが教室へ行くと羽鳥がシイの席で寝ていました。

その時のシーンです。
やっと名前で呼ばれたのに夢だと思っている羽鳥なんです(グフ)

可哀想なヤツめ(鬼作者)
こんな小ネタを描いてみたくて描きました(照)
小ネタも楽しんで頂けると飛び上がって喜びます。
可哀想な羽鳥目線でお送りしました。

涼宮リン