千秋の家に着いて玄関に入ると、中から騒がしい声が聞こえてきてすごく賑やかなかんじがする。
「入れよ」
「……うん」
何かあるのかなって思いながら、靴を脱いでリビングへ向かっていると春希さんがやってきた。
「あれ。椎菜ちゃん、わざわざ来てくれたんだね?」
「は、春希さん。こんにちは」
てゆーか、わざわざって……?
未だにここに連れてこられた理由が理解出来ない。
「ユリに頼まれたからオレが連れてきたんだ」
「え? ユリさんに? どういうこと?」
千秋の発言に小首を傾げる。
「あ! シイちゃんー!」
春希さんの後ろからヒョコッと顔を出したのはユリさんだった。
「来てくれたのね?」
「あ……あの……」
「今日はね、春くんの婚約の前祝いなのよ」
「えー!? そうなんですか?」



