だけど今は玄関まで向かう気力なんてない。
――ピンポーン
うるさいうるさい……。
どうせ宅急便とかでしょ!
悪いけどまた今度来てよ!
――ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポーン
「ああ、もぉ……!」
こんな時に誰よ!
ベッドから起き上がってグスッと鼻を啜りながら玄関まで向かう。
まだ5時だからお姉ちゃんが会社から帰宅するにはちょっと早い。
「誰……!?」
タンクトップにショートパンツという適当な格好に、めちゃめちゃ適当な言い方でドア越しで聞く。
「オレ」
「はい?」
「だからオレ」
………。
その声に驚きを隠せなかった。
聞き間違えるわけがない。
好きな人の声を聞き間違えるなんてそんなことありえない……。



