新聞部の部室を開けると桜井がこっちに振り返った。



「また君か……」


胸元が見えるくらいに外したワイシャツのボタン。

太ももが見えすぎるくらいに見える短いスカート。

ハチミツ色の長い髪をくるくる指でいじって、伏し目がちな瞳から僕に視線を上げる時の上目遣い。



わざとやってるんじゃないかと僕は思うんだよね。

というよりも、わざととしか思えないんだけど。

それって僕を男として見てないってこと?



「ねぇ桜井、毎日勝手に新聞部に入るの止めてくれないかな?」


昼休み僕が新聞部に来た時には、既に桜井が居て僕の席に勝手に座っていた。

毎日、桜井は新聞部に来るようになった。

特になにをするわけでもなく僕の席に座ってるんだけど、今日は僕が撮った写真を無断で見ていた。