駄菓子屋松金 ─マツガネ─





その質問をした後、一瞬だが空気が変わった気がした。いつも人の良い笑顔を浮かべているはずの勇一は、本当に一瞬だったが、目を細めて何かを拒絶するような表情をした。

それを見切った常磐は、まさか地雷を踏んだのか、等と不味そうに顔をしかめる。


「……まぁ……話せば長くなるんだが。聞きたいの?」

「長くなんの? なら良いよ」


勇一の言葉に、常磐は面倒臭そうに答える。勇一は寂しそうに「そっか」と答えると、袋に駄菓子を詰めていく。

駄菓子を選びながら、勇一は口を開いた。


「ね、今から俺が喋るのは、独り言だと思って。俺が勝手に喋ってるだけだからね」

「はぁ?」


訝しげに眉を寄せた常磐に構わずに、勇一は話し始めた。