駄菓子屋松金 ─マツガネ─




「怪我人は居ませんか!?」

「隊長!ご無事でしたか!!?」


人質を助けていると、カメラマンや記者がどさくさに紛れて溢れ返る。

強盗や立てこもり事件のあとには、よくある風景だ。


「あっ、麗雨ちゃん!顔怪我してるじゃん。駄目でしょ女の子が顔に傷作っちゃ」


常磐はカノヤの無事を確認すると、麗雨の頬の傷を見て眉を寄せた。

その白い頬は抉られたように切れ、血がこびり付いている。

麗雨は苦笑した。


「何おっかあみてェな事言ってんじゃい。特別刑務部隊の隊長にもなりゃ、こんくらい日常茶飯事じゃけェ」

「ちょっ、ひどーい。女の子に何やらせてんの」


常磐は感情のこもってない言い方で、隣に居た紫呉をチラッと一瞥した。