駄菓子屋松金 ─マツガネ─




あと四人。

四方から飛んでくる銃弾を器用に避け、避けられないものは(位置によっては流れ弾が人質に当たる場合がある)、鉄パイプをまるでバットのように扱って見事に弾き返した。


「何だこの女……!化けモンか……!!??」


男は震える声で呟きながら、弾切れで使えなくなった銃を放り、手近にあった棒を振り回す。

しかし、銃弾を当てることも出来なかった男の攻撃が当たる筈もなく、その男は鉄パイプによって意識を奪われた。


「あと三人…」


そう呟く彼女の表情は歓喜に満ちていた。

楽しくて堪らない、残酷な子供のような表情だ。


銃弾が頬を掠めたが気にしない。彼女にあるのは目の前の敵を倒す事だけだった。


最後は三人が纏めてかかってきた。

しかし、麗雨はそれをひらりと躱し、一人は蹴りで、他の二人は鉄パイプで仕留めた。


「…………」


騒音のあとに、不気味なほどの静寂が訪れる。

麗雨は埃を払いながら、クルリとカノヤの方に振り向いた。


「怪我ァ無いかい?」


カノヤはしばらく放心していたが、やがて頷いた。

無線で連絡を受けた隊員が、一気に室内に入ってきた。