カノヤは彼女の言葉に不安を隠せないのか、声を潜めた状態で早口でまくしたてる。
「何そんな危ない事言ってるんですか!相手は6人、しかも拳銃まで持ってるんですよ?いくら貴方が特刑の隊長だからって、あまりにも危険すぎます…!」
麗雨はよっこいせ、とオバサン臭い掛け声と共に、しゃがんでいた体勢から、鉄パイプを腰から抜き、臨戦体勢に入る。
「んー、危ねーかも。ちょいと伏せとけ」
麗雨はそう言うと、真っすぐに犯人を見据えた。
その表情に、さっきの眠そうな雰囲気はない。
獲物を狙う獣のような、鋭い眼差しを向けていた。
それに少しゾッとする。
「何だテメェ、死にてェのかよ?おとなしくしてな!」
「それァこっちの台詞さね。わしゃ手加減は苦手じゃき、生塵さなる前に自首しな」
そう言うと、麗雨は駆け出した。
先ずは入り口付近で女性を人質にしていた男を鉄パイプで殴り飛ばす。
気を失っている女性をそのままに、拳銃を乱射する男を見ながら銃弾を避け、受け付け辺りで金を物色していた男を気絶させる。
その鮮やかとも言える動きに、カノヤだけではなく、人質全員が目を奪われていた。


