その視線を感じたのか、その浅葱色が振り返る。
その瞬間、カノヤは息を呑んだ。
真っ白な肌、真っ赤な目。
──雪ウサギみたいだったぜ
常磐の言葉を思い出す。
カノヤはドキドキしながら彼女を見上げた。
──…まさか、この人が隊長さん……
ジーッと見つめていると、浅葱色が口を開いた。
「何じゃい、わしに何か付いとるかいね?」
「あっ……いえ……」
変な喋り方をするのだなぁ、とカノヤは思ったが、その前に、彼女の顔が思いの外美しかったので、赤面してしまった。
よく見れば長い睫毛すらも美しい浅葱色で、小さな唇はサクランボのような色をしていた。
「あの…愛護なんですよね…?」
「はぁ、そうじゃ」
彼女はきょとん、としてカノヤを見つめ返す。
「現行犯逮捕とかしないんですか?」
カノヤが尋ねると、彼女は面倒臭そうにその綿飴のような頭を掻いた。
「人質が居るき、下手には動けンべさ。奴ら拳銃持っとるし」
「そうですよね…」
「外にゃあ他の隊員が到着してる。余計犯人ば刺激しちまってる」
彼女は呑気に欠伸までし始めた。


