駄菓子屋松金 ─マツガネ─




───…


「どーすっかなぁ……」


常磐は鍵を指に引っ掛けて、クルクルと回しながら一人呟く。

正面から突破し、中に入れた所までは良いが、入ってすぐ目の前に巨大な広場と、高い天井、広場の奥に階段があり、そこから先にいくつか道が分かれている。


──…金持ちは作りが違うねェ…


内心皮肉めいた言い方をしながら、スタスタと軽い足取りで歩みを進めていく。

これほど大きな屋敷だから、執事やメイドも居るのかもしれないが、別に本人は恐るるに足らないと感じている。


「騒いだら黙らせればいーんだからな」


……らしい。

取り敢えず、アリアの父が働かされているという部屋を探さなくてはならない。

ただ働きと言えば、重労働のイメージがある。


ならば、屋敷内というよりは、地下室や何処か他の施設に行ってみたほうが良いかもしれない。


とにかく、まずはカノヤとアリアの下に行かなくては。


常磐は階段に足を掛けた。