それを見た常磐は、軽く目を細めながら、「アレか?」と尋ねる。
アリアは頷き、唇を噛んだ。
「ここまではいつも来てるから。途中で見つかって追い返されてたけど」
「一人で来てたんですか?」
カノヤは尋ねる。
アリアは苦笑した。
「誰にも頼れなかったから。穹人『ソラニン』が偽民呼ばわりされるようになってから、友人も皆、人間には近づかなくなったからね」
穹人とは、この星に住んでいた先住民のことで、人間によって差別されている彼らの総称である。
地球で言うところの、『人間』と同じような意味だ。
「そうだったんですか…」
カノヤは俯く。
自分も差別の対象だから、彼女の痛みはよくわかる。
それでも、彼女は諦めなかった。
父を助けるために。
「こーゆー所は警備に穴があるもんだ。ほら、よくル●ン三世とかでもやってるじゃん」
「そんなうまくいきますかね………」
常磐は草むらに隠れながら、辺りをジロジロ見回した。


