爆発はまだ続いており、地響きがその場にいる隊員を襲う。
紫呉は髪に付いた砂埃を払いながら、駆け寄ってきた麗雨の様子を見る。
目立った怪我は無いようだが、脚の傷が酷く、白い肌に血が乾いてこびりついている。
痛々しいその有り様に、紫呉は眉を寄せた。潮田は恐らく半狂乱になるだろうな、と紫呉は苦い気持ちになった。
「すまねぇ、神野さん。テロを起こしてるのは、人間を恨んでる穹人達じゃ。穹人だけじゃのうて、あの戦争で大切な人を殺された人間も含まれとる」
「わかった……、主犯は…」
麗雨の報告を聞いて、言い淀む神野の顔を見ながら、麗雨は真っ直ぐな瞳を彼に向けた。
「わしのおとやんじゃ」
「麗雨…」
「じゃがの、手加減は要らん。おとやんはわしに任せぇ。周りの奴らを頼む」
麗雨は鉄パイプを握り直して父親の方を向いた。


