結局、優斗はあれからも戻ってこなかった。 



「優斗、何かあったのかもしれない…。」



少し動揺している私の手を潤くんは握ってくれた。



潤くんの手は温かくて落ち着いた。 



「大丈夫だって!とりあえず帰ろう。夏とはいえ、夜は冷える。」



そう微笑んだ潤くんにコクンとうなずいた。 



潤くんに心配かけちゃいけないよね? 



ダメだな私… 



最近人に頼りすぎてるのかもしれない。だから、優斗のことで動揺したりするんだ。 



優斗はたぶんここに来るまでに何かあって来れないだけだよね。 



信じよう、優斗を。