「っ…百合亜。」



美吏那は慌てて私にハンカチを渡してくれた。



「…ごめんね、私無神経だった。」



「美吏那…顔を上げて。」



頭を下げる美吏那を起き上がらせる。



「私も、ごめんね?せっかく美吏那がハワイに連れてきてくれたのに…。」



「百合亜…。」



笑ってる私をまだ心配そうに見つめてくる。



「ねぇ、お腹空かない?」



「えっ?!」



突拍子もない私の言葉に驚きつつ笑って頷いた。



「おいしいお店、リサーチ済みだから。」



私と美吏那はふたたび丘を下った。