「ただいま~!!」


あたしは大きな声を張り上げて倉庫のドアを開けた。



「お~!
 おかえり」



すると奥から銀色の髪をした男が来た。




「透(とおる)!!
 今日は早いね。
 いつもは女遊びしてからくんのにさ。もしかして振られたとか?」



あたしはからかい口調で笑っていった。


「馬鹿野郎!
 俺が振られるなんてありえないんだよ!
 今日はただ、たるかっただけだ!」


少し眉を上げ透は言った。



「へぇ~
 そう思っといてあげるよ。
 そういえば光祐(こうすけ)は?」



「思っといてあげるって!
 どんだけえらいんだよお前は!
 あいつはなんか仲間と走りに行ってる」





・・・・あたしもバイクで走りに行きたいな・・・

でもあたしはまだ免許とってないからそこんとこきちんと守ってる。あたし以外はほとんど無免許で走ってるけどね。






「コウが走りか。
 アイツまだ中3のクセして調子に乗りやがってよぉ~。昔はもっと可愛げがあったってのに・・・・」



弥彦が眉毛を落として悲しそうな目をしている。 





「可愛げって・・・
 アイツ男だぞ!」

と心の中でツっこんだ。