「うわああああ!!」
 
ぴくりとも動かない小太郎。
 
俺は足から崩れ落ちるようにしてしゃがみ、小太郎を抱き起こした。
 
「小太郎!!小太郎!」
 
「兄ちゃん……背中…痛いよう………」
 
「しゃべるな!」
 
「あ……兄ちゃん……と槍……練習もっと…したか……」
 
あっさりと失われた幼き命の前に、あまりに俺は無力だった。
 
徐々に冷たくなる体。
 
流れ落ちるまだ暖かい血。 

「ははは……幸村…どうした?そんなガキ一人で」
 
「慶次……てめえーっ!!」