「えい!!」
 
「おっと!!なかなか動きが良くなって来たな」
 
次の日、俺と小太郎は城に設けられた訓練場で小太郎の槍の稽古をしていた。
 
小太郎はなかなか飲み込みが早く、教えた動きをすんなりとやってみせる。
 
「はあはあ……全然あたらないや。やっぱり、兄ちゃんはすごいね」
 
「ははは。当たったら、俺ももう戦えないな」
 
「くそー。もっと強くなりたいなあ」
 
小太郎は地面に座り、木槍を片手に休憩の体勢に入った。
 
「小太郎ー!!仕事だ!」 

小太郎を呼ぶ声。
 
「いっけね。じゃあね、兄ちゃん」