「嫌だねって言ったら?」 

「残念ながら、この場で朽ち果ててもらうしかありませんね」
 
目の前に突き付けられた槍。
 
武器さえあれば、この状況はなんとかできそうだが… 

相手が信長だと言うなら、逃げても無駄なのだろう。 

「わかった。行くのは俺だけで良いんだろうな?」
 
「いえ。そちらも」
 
じいさんまで連れていくのか。
 
何やら俺がじいさんに救われるまでが計算しつくされた出来事のように感じる。 

そう、覇王と戦っていたあの操られるような感覚だ。