男は鎖鎌をどこからともなく取り出した。
 
このあたりがどうもゲームらしいところだ。
 
「宝玉と宝玉の戦いになるとは思わなかったが……こちらも逃げるという選択肢は無いのでな」
 
鎖鎌の刄に真っ黒な宝玉がはめ込まれている。
 
影という文字が見えた。
 
「影の宝玉……」
 
「そう、お前も忍者なら分かるだろう?影の恐怖が」 

ヒュンヒュンと鎖鎌の分銅を振り回す男。
 
宝玉と宝玉の戦い……
 
今までは一方的にやられていたが、この戦いがどのようになるのか俺には予想もつかなかった。