クナイを振り切る瞬間、クナイの周りに風が渦巻くのを感じた。
 
「くらえぇっ!!」
 
ビュンッ!!
 
凄まじい風が男をとらえる。
 
「はは……こんなこけおどしが効くと思ったか?」
 
「自分の姿をよく見てから言うんだな?」
 
男の右腕からは血がだらだらと流れている。
 
気付かない程、鋭い切れ味。
 
これが、風の宝玉の力。
 
「さあ、形勢逆転だな」
 
男は腕を押さえて、ギラギラとした目でこちらをにらみつけた。
 
「はははは!!笑わせるなよ?小僧が!」