政宗は首にぶら下げた紐を手繰り寄せ、宝玉を出してみせた。
 
「俺も武器にはめてみたが何も反応しやがらない。一応飾りで持ってるだけなんだが」
 
ポイッと宝玉は俺に手渡された。
 
「やるよ、佐助。お前らに渡した方が役立ちそうだ」 

「あ……ありがとうございます」
 
こんなに軽く手渡されるとは思わなかった。
 
孫市はしげしげと俺の手の宝玉を見ている。
 
「よかったね」
 
爽やかな笑顔で孫市はそう言った。
 
何か先ほどの戦いとは打って変わって、和やかな感じがする。
 
これからいったいどうなるのかよく分からなくなってきた。