勝ち目もない。
 
逃げる策もない。
 
まさに八方塞がりだ。
 
「……次は心臓を貫いてやる」
 
白夜の槍の周りにまた氷の固まりが出来始めた。
 
完璧に決めに来ている。
 
「源内……言いたくなかったけど、あれを使ってくれ!!」
 
「マジかよ、幸村!?」
 
「早く!!」
 
源内が取り出したのは例の爆薬。
 
「足が吹き飛んでも知らねえぞ!!」
 
「白夜!!やれっ!」
 
地豹の声とともに氷の固まりが放たれた。
 
と同時に爆薬が俺達三人の足元の中央あたりで炸裂した。