ヒュンッ!!
 
風を切る音ともに全身に冷たさと痛みが走った。
 
「………っ!!」
 
倒れるにも倒れられない苦痛。
 
まるで拷問だ。
 
「いてぇなぁ……おい」
 
隆盛はため息まじりに俺の方を見た。
 
「あぁ……いてぇなぁ…」 

俺の体にも数本の氷が突き刺さっている。
 
とてもじゃないが、こんな能力は反則だ。
 
「くそがぁぁぁ!!」
 
隆盛は強引に足を引き抜こうとしている。
 
「無駄だ」
 
地豹の言葉どおり、その行為は意味のないものだった。