俺は謙信についていくことにした。
 
別に武士のプライドが芽生えたってわけじゃない。
 
単純に悔しかったからだ。 

「がはは!!佐助も男の面構えになりやがったな」
 
慶次に頭をガシガシとこするように撫でられ、頭が痛くなった。
 
望月は黙って、こちらに流し目を送るだけだった。
 
「よし、上杉軍を立ち上げる。まずは人員を確保せねばならんな」
 
謙信は立ち上がった。
 
この動乱の中に上杉という旗を掲げようと勇ましく。 

俺はその旗のもと、戦うことを決めた。
 
この戦国時代を生きる。
 
ついに俺は戦国時代にこの身を投じた。