「慶次、まさか敵か?」
 
うなずく慶次に謙信は頭をかかえる。
 
「ついに見つかったか……」
 
「大将は由利を連れて逃げな。俺と望月で時間くらい稼いでやるからよ」
 
慶次は武器を持ち、部屋を出ていこうとする。
 
俺も立ち上がった。
 
「佐助くん!?」
 
「ここで座ってるわけにはいかないんで」
 
「へっ。なかなか良い度胸だな?」
 
慶次のあとをついていき、俺達は建物を出た。