現代戦国時代2

断れない。
 
この雰囲気で……
 
俺達は寝息をたてる慶次をおいて、寺の建物に入っていった。
 
「私は少し休むわ」
 
由利は建物に入ると、自分の部屋に戻っていった。
 
「ふぅ……すまないね。わざわざ入ってもらって…」 

男は申し訳なさそうに、俺に謝ってきた。
 
豪快そうな男に見えたので、俺はひどく動揺した。
 
「いえ……別に…」
 
「そう言えば、私の名前を教えていなかったな。私は上杉謙信だ」
 
上杉謙信……
 
確か日本史で習ったような。