現代戦国時代2

男は袈裟を着ている。
 
頭もツルツルにそりあげ、ふさふさなのは髭と眉毛だけだ。
 
「まったく由利がいなくなるわ、望月はいなくなるわ……こっちはてんやわんやだ」
 
男はゆっくり俺の方に近づいてくる。
 
「で……君は?」
 
またもや何か疑いに近い眼差し。
 
「猿飛佐助です……」
 
じろじろ見られながら、俺は精一杯の自己紹介をした。
 
「そうか佐助か……」
 
「現実世界で助けてくれた人よ」