寒い。
 
その感覚は不思議なものだった。
 
先ほどまで木々の茶色や緑色が目立っていた景色ではない。
 
目の前は真っ白な世界。
 
白銀だ。
 
「なんだ!?これは?」
 
慶次もかなりうろたえているようだ。
 
「ははは……見ろ、これが我が宝玉『残雪』の力だ」 

男の持っている槍の刃と棒の付け根に宝玉が見える。 

真っ白な宝玉が輝いている。
 
「これが……宝玉システム…」
 
俺は愕然とした。
 
こんな人間離れした業が可能になるなんて…