「へえ……意外だね。幸村さん、本気で天下をとる気なんだね」
 
海野は目を丸くしている。 

何やらこの反応は気になる。
 
「何か言いたげだな?」
 
「今はお頭の時代じゃないから。今は信長の時代なんだよ、幸村さん」
 
信長――
 
推察するに織田信長に違いないだろう。
 
「信長?」
 
「織田信長。宝玉を持った武将を率いる奴で、かなり強いですよ」