休憩時間に入り、俺と海野は木陰に入った。
 
「幸村さんが来たおかげで大分早くなったよ」
 
「そうかい……」
 
手ぬぐいで汗を拭いながら、俺は疲れ果てた声で返事した。
 
鎧を脱いでの仕事だったため、なんだか本当に労働者になったかのような気分に陥りそうだ。
 
「幸村さんは、なんでお頭の仲間になったんだ?宝玉見るだけって言ってたのにさ」
 
「……天下をとるには配下に下る必要がある」
 
海野に闇雲の残党なんて話はできない。
 
危険に巻き込むだけだ。