現代戦国時代2

おぞましい――
 
この言葉の意味をよく知っているわけではないが、今はこの言葉が一番マッチしている。
 
漆黒の鎧に身を包んだ男が、俺達の前に立ちはだかった。
 
背丈は俺と同じくらいながら、顔には黒い布を巻き、表情までは分からない。
 
一つ言えるのはただ者ではないということだ。
 
「なんだ、この野郎!」
 
隆盛の叫びに、男は何も答えようとしない。
 
刀を肩に当てたまま、両手を柄にそえた。
 
次の攻撃の準備だ。