学校に行くと、俺達は、ちょっとした英雄だった。


“おめでとー、新聞見たよ”


そう言ったのは華菜子だった。


“おぉ、ありがとう”

“今度どっかお祝い行こうよ”


“ん?まだ引退じゃないし、いいよ”


俺は素っ気なく答えて教室を出た。


めんどくせー。
なんだよ、あの甘えかた。マジもう無理だし…。


俺が求めるのは、

意志を秘めた強い瞳なんだ…。



+ + + + + +


俺は職員室で用を済ませると、教室に戻った。


“おい、何ニヤついてんだよ?”


戻ると、翔・涼・潤が携帯を見て、何やら話し合っているのが目に入った。


“おい直、見ろよ”


そこには、











電車の中で撮った、


俺と彼女の写メがあった――……。