“そう、貴方”


由貴の予想外の質問に俺は動揺した。


“いないけど?”


“ふーん。じゃあ私にも希望はあるんだ”


“由貴、もし俺がこの大会でメダルとったら、付き合ってくれる?”


“えっ?”


こんどは、由貴が驚いて目を見開いた。


“だから、俺は由貴が好きなんだ”


“本気で言ってるの?”


“本気だけど”


“じゃあ、絶対メダルとってよね。










待ってるから”










“あぁ。
由貴、俺を何だと思ってるんだ?”










由貴は呆れて苦笑した。