俺は黒のサーフボードを持って外に出た。


由貴は白に近いピンク。


実は色違いだったりする。



俺と由貴は、中学時代に部活で知り合って、なんとなく気が合うからつるんでて、なにかと張り合える関係だった。



“じゃあ俺はここで”


直はそう言うと走りだした。


“なぁ由貴、詩音ちゃんのボードの色って何色?”


“赤だけど。どうしたの?”


“実はさ―――………”


俺は直のことの一部始終を話した。



“それ、多分詩音だよ。


でも珍しいね。詩音が男の子助けるなんて”

“珍しいって言えば、直も同じ。今まで告られたら、誰かれかまわず付き合ってたのに、今は全部断ってるんだよな…”


そう。最近の直は今までと違って、なんというか、`高校生´らしくなった。それまでの、荒れた女関係は無くなり、普通に笑うようにもなった。それが彼女の力だと言うのか?