“ハッ”


俺は人魚姫につられて笑ってしまった。


“期待してないって、ひどくない?”


“だって、期待してるって言ったら、プレッシャー感じるでしょ?”


“そうだな。


ねぇ、










貴女の名前は?”










“秘密”










“じゃあ、なんて呼べば良い?”




“ご自由にどうぞ”










“じゃあ、`人魚姫´”










“どうして?”


“だって、前に会った時自分で言ってた”


“残念。










私は姫じゃない。










そうね、


じゃあ`マリン´。


海であったから”


“分かった。
じゃあ、もしも、俺が表彰台に上ったら、本名教えて?”



“いいわ。




だけど、もし私が表彰台に上ったら、










私を見つけてくれますか?”