“あの・・・”

“ああーっ、直ー。私たち受かってるよー”

そう言って、それまで一緒に話していた子たちをそのまま放置して、こっちに向かって走ってくる。

ってか、いつ俺の受験番号覚えたんだよ?


“ねぇ、直。もっと喜ばないの?”

“・・・”

“ねえ、なんか怒ってる?”

“別に”

“直ー”

急に詩音の顔が目の前に現れた。

“うっわ、なんだよ”

“なんか機嫌悪いね”