それから数ヶ月間、俺は今までにないくらいに勉強した。

“長谷川ー。お前、勉強頑張ってるな。このままいけば志望校にも合格できるだろうから、やれるだけのことをやれよ?でも、無理だけはするなよ?”

“分かってるって、先生。結果、期待して待ってよ”

“先生、こいつなら大丈夫だよ。かっわいい彼女がついてるから”

“バッカ、何言ってるんだよ”

“本当のことじゃん”

“翔、お前マジ黙れ”

こんなに騒いでるけど、何を隠そう明日は入試本番。


大会と同じで、ここまで来たらあとは自分の力を信じてやるしかない。


仲間が側にいないってだけで、詩音が側にいないってだけで、こんなにも不安を感じるものなんだと、改めて知った気がする。