「てっきり彼女出来たと思っちゃったー、でも昨日あんなこと言ってたからすぐできる訳ないっかー」 そう言いながらケータイを見つめている前川。 声は興味あり気だが、顔はそうでもなさそう。 前川が話し終わると、再び訪れた沈黙にさっきまでざわついていた周りがシンと静まり返る。 「………」 「………」 ただ思った。 気まずい、と。