なんて、ただの言い訳だけど。
それくらい、メロンパンは俺の大切なパートナーで。




すると、さっきまで無言でケータイをいじっていた深が、パッと顔を上げた。


「……」




深の目がスーッと俺の後ろの様子ををスライドするように流れていく。

深が何を見ているのか気になった俺は、深の視線をなぞって後ろに視線を送る。






深の視線の先には、雨の日に会った彼女。




「陸、あの子とさ、もう接点無いわけ?」




あの子、それはあの、雨の日に傘を貸した少女のことだった。

深は俺に視線を移し替える。






「ねえっつーか、もう関係なくなっただろ」




そう、あの雨の日に出逢った少女は、もう昨日までの関係。
つーか、もとから接点なんてなかったんだ。


少し気にしたって、しょうがないことで。