ダーリンは王子様★

雪崩のように色とりどりの封筒が足元に落ちてきた。


正直毎日これを拾うのがめちゃくちゃめんどい。


「……………53、54、55………55通か。はぁ…」




1つずつ数えながら拾いあげカバンの中に放り込んで行く。


ラブレターもらったのなんて高校に入るまでなかったから本当に書く人っているんだな、とビックリした。


「……ん?」


封筒のほかに1枚4つ折りにされた手紙が落ちていた。


開いて中を確認する。


『明日話があるので、朝、中庭で待っていてください』


明日って…

たぶん…今日のことだよね。



荷物を置き中庭へ移動。


♪♪~…♪……♪


そして優雅にバイオリンを奏でる。


王子は楽器演奏も完璧でなければならない、それが暗黙のルール。だから毎朝1時間練習し、ここで弾くんだけど…



誰か聴いてんの!?
誰もいないんだけど!自己満の世界じゃん!


てか呼び出した人早く来てくんないかなー…



♪♪~…♪…♪♪



ん?


ふと、誰かが噴水の反対側にいるのが見えた。しかも何か叫んでいる…怖いんですけど。


その人は噴水のまわりをゆっくりと歩いてこっちに近付いてくる。



と、いうことはあの人が俺を呼び出した人なのかな…


バイオリンを弾くのをやめ、下に降ろした。


その瞬間、なぜかその人はベンチの後ろに隠れた。


え、なに?
ちがうの!?