「知り合いというか、去年俺が受け持ったクラスの生徒だ。」


「えーっ!紹介してくださいよー!」



「するかアホ!自分で何とかしろ!あ~も~ムダ話してるうち5分過ぎたし!詳しい話は教室に向かいながらするぞ!急げ!」


「も~焦らせないでくださいよぉー。」


「誰のせいだよ!」


「うぎゃ!」



今度は出席簿の角で頭をこつかれてしまった。







「えーっと、うちのクラスは1年A組な。生徒は30人。クラス委員は吉村、まぁあとで紹介する。それでとりあえず俺が軽くお前の話をするからその間お前は廊下で待っててくれ。呼びに来たら教卓の前で自己紹介な!」



廊下を歩きながらテキパキとこれからの流れを話すタダっち。もー何言ってるか早過ぎてよく聞き取れないし。



「…て、ことなんだけどなんか質問あるか?」


「はーい!」


「なんだ?」


「先生は彼女いますかー!?」


「俺に対しての質問じゃねぇよ!今の流れについてだわ!」


「いやーそれが先生早口でよく聞き取れなくって…もう1回初めから説明していただけますか?てへっ♪」


かわいこぶってペロッと舌を出して見せた。


「ちゃんと聞いとけやボケ!!」