ダーリンは王子様★

王子がそういうと田中さんは黙ってコクリとうなずいた。


「元々王子は恋愛禁止なのに、約束を守れなかった僕にも責任はある。だから、僕は今日で王子をやめる。」


「……え?」





王子の言葉に田中さんは言葉を詰まらせた。

きっと、田中さんにはそんなつもりはなかったのかもしれない。


ただ少しだけ王子を困らせたかっただけ。


王子のことが好きなら田中さんもあたしと同じ、


王子様をやめてほしいなんて思ってない。




「……ごめんなさい…本当にごめんなさい…そんなつもりじゃ…なかったのに…!」


「王子を辞めようとは前から思ってたことだから、気にしないで。ただ、謝るなら蒼井に謝って。」


田中さんはあたしに「ごめんなさい」とひとこと謝ってくれた。











「…王子、集会するって…さっきの放送…」



田中さんが部屋から出たあと、あたしは王子の様子をうかがうように言った。



「…集会でちゃんと話す。」


「でも、そんなことしたら王子…みんなに批判受けるかもしれないよ!?危ないよ!」


「危ないのはお前だっておんなじだろ。」


「それは…そうだけど…」



確かにさっきの女子の殺気…


リアルに殺されてもおかしくない雰囲気だったけど…








「ちゃんと話すのが、王子としての責任だから。非難されようが、言いたいことは全部話す。」