ダーリンは王子様★

結局蒼井が家を出るのは9時過ぎになってしまった。


「駅にはひとりで行けるのにー…」


「ダメ、危ない。」



家から駅まで大した距離ではないけれど心配なのでもちろん送る。


コイツもこういうときに甘えりゃいいのになぜか甘えないし…やっぱちょっと世間の女子とズレてるような…


外は真っ暗だったが、雪がうっすらと積もっていてキレイだった。


「王子…あたしのこと子ども扱いしてません!?あたしだってこう見えて夜道くらいひとりで歩けます!」


蒼井はムッとしながら言う。


なぜそう捉える!




「確かにお前は子どもだと思うが、そういうつもりで送ってるわけじゃないの。なんでわかんないかな…」



「わかんないですよー!」



もー!
変なとこでキレるー!



「だーかーらー!お前が駅に行くまでに事故とか事件に巻き込まれたら心配だから送ってやってんのー!変な男に絡まれるかもしんないし!子ども扱いして送ってるんじゃなくて、好きで心配だから送ってやってんのー!」


「…ホント?」


「本当本当。」



コイツはここまで言わなきゃわかんねーのか…



「へへ♪やった………ギャッ!」



浮かれてスキップした瞬間、すべって尻餅をついた。



「いたいよー!すべった!おしりぶったー!」


「…ひとりでお祭騒ぎだな、お前。」



俺は呆れたように蒼井に手を伸ばすと引っ張って立たせた。