「あ☆大空おかえり!」



タイミングよく…いや、タイミング悪くドアを開けたのは大空。


そういえば大空にあったかい飲み物買ってくるように頼んでたんだった…すっかり存在忘れてた。


てか、こないだもそうだけどなんで大空ってこんなにタイミングが悪いんだろう!


あたしの空気読めないなんか目じゃないくらいのこのタイミングの悪さ!



「お、王子!コンタクト見つかってよかったですね!」


「あぁ!ホントに!助かったわ!ありがと蒼井!」



わざとらしいくらいギクシャクした会話。



「…ねぇ!今、僕がいないことをいいことに、ふたりでラブラブなことしようとしてたでしょ!」


「へっ!?な、なに言ってんの!」



まんまと見透かされ動揺を隠し切れないあたし。



「怪しい…」


「ちょっと俺トイレ…」


「政宗せーんぱい♪」



トイレに逃げようとする王子を大空が満面の笑みで通せんぼした。



「な…なに。」


「校内でイチャつくなんて王子として規則違反なんじゃないですか?」


「いや…あの…全然イチャついてませんから。」


「僕に隠し事は通用しませんよ☆次、イチャついてるの見つけたら、ただじゃおかないんで。」



ちょっと大空なに言ってんのー!


てか、相変わらず王子にたて突くクセ治ってないし…


「あら?お取り込み中?」


「あず先輩っ!」