ダーリンは王子様★

そしてフリースロー対決が始まったが…





「…お前いい加減外せよ。」


「それは…こっちのセリフ!」



先に5本決めて軽々勝つつもりが、気付けばサドンデス…


これで15投目。



無言でボールを投げる。枠に当たることもなくパシュッと気持ちのいい音をたててボールが吸い込まれていく。



次の結城が外せば俺の勝ち。入れば16投目…


どんだけ投げりゃいいんだよ…



はぁとため息をついてしゃがんだ瞬間、ガンッとボールが枠に当たる音がした。


ボールはゴールから弾かれるように地面に落ちるとしばらく弾んだあとコートのすみに転がって行った。


「…お前、今外した?」


「…そうみたいですね。」



て、ことは俺の勝ち?




「僕の負け。あー疲れた。帰ろうっと♪」







………え……おいっ!!





なにこのあっさり感!さっきまでと全然違うじゃん!



「…待てコラ。」



悔しがる素振りも見せず帰ろうとする結城の肩をつかんだ。



「なに?」


「なにって…その…」


「言っておくけど、僕ワザと外したんだからね。感謝しなよ。」


「は?ワザと?…何それ、俺がいつお前にワザと負けろなんて頼んだんだよ。」


マジでコイツなめてる!


「別にアンタのために負けたわけじゃないから。ユカリンが…ユカリンがお前が負けたら困るって顔してたから負けただけ。」



パッとコートのすみに目をやると、心配そうにこっちを見る蒼井の姿があった。