ダーリンは王子様★

部屋の中に入ると王子がソファーに寝転がって本を読んでいた。


「あれ…今日はあずさんいないんですか?」


「…そろそろ受験だからたぶんあと数週間はこないと思うよ。」


「あぁ!そっか!」


あずさんもあぁ見えて高3だもんね。ただいま受験戦争中ってカンジかぁ…



「はっ!そういえば、なんですか!?何かご用ですか?」


「……別に、用はない。」


「へ!?」


「用があるときじゃないとお前のこと呼んじゃいけないわけ。」



王子は読んでいた本を開いたまま顔の上に乗せた。



用がないのに…呼んでくれたんだ…


うれしい☆



「…いえ!いつでも呼んでくださいっ♪スーパーマンみたいに駆け付けますから!」


「へぇ…ずいぶんへなちょこなスーパーマンだな。」


「ムッ!へなちょこじゃないもん!」


「…あ、そうだ、ヒマだし、ピアノ教えてよ。」


「前まであたしに教わりたくないって言ってたじゃないですか。」


「うるさいな~。気が変わったんだよ。早く来い。」


王子は起き上がるとピアノのところまで行きイスに腰掛けた。あたしはそのとなりの丸イスに座った。


「幻想即興曲弾けるようになったんですか?」


「ちょっとな。」



そう言って王子がスラスラと弾き始めた。


スゴい!
こないだまで全然弾けてなかったのに…さすが王子!


「…まぁここまで。こっからがよくわかんないんだよ…」


「あぁ、ここ曲調ちょっと変わりますからね!ここはー、こうやってー……」