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「あっず先輩ー☆これ京都のおみやげです♪」


「ありがとうユカちゃん♪」



旅行後、早速蒼井がVIPルームに手土産を持ってやってきた。


「これ、八ツ橋なんですけど、チョコレートとコーヒー味です!」



相変わらず変わったチョイスだし…




「なんでフツーの味を選ばないかね、お前は。」



俺は寝転がっていたベッドから起き上がりソファーに腰掛けた。



「あず先輩はあんこなイメージないんですもーん。」


「僕そんなイメージ?」


「はいっ!洋風なイメージです!」


「ホント?うち実家呉服屋なんだけどなぁ…」


『えぇ!?』



蒼井とかぶった!



「梓さんって…呉服屋だったんですね…」


「王子知らなかったんですか!?」


「まぁ初耳だよね…」


「言ってなかったっけ?」


「梓さんあんまり私生活語らないじゃないですか!」


「確かに。あはは☆」



梓さんはとぼけるように笑ってお茶を飲んだ。


「……あれ?ユカちゃんのその指輪、かわいいね☆京都で買ったの?」



げっ!!


梓さんが蒼井の左手小指にハマっている指輪に気付いた。



やばい…
バレたら超ハズいんですけどっ!


「あぁコレですか!コレは……」

「あっ蒼井!」


「…はい?」


「お茶…なに飲む。」


「王子が入れてくれるんですか!?」


「…おう。」


「めずらしい~!ダージリンストレートでお願いします♪」



ふぅ…

あぶねぇ~!