「あぁ!つまりー、今政宗は一方的に好かれてるんだけどー、気持ちが傾きつつある、みたいなそんな心境?」


「……うん…自分でも不思議なんだけど、なんてゆーか…その子が悲しそうにすると悲しませたくなくて必死になるし…時々無性に抱き締めたくなるし…なんだか理性がきかなくなることが最近多くて…」



アイツが悲しそうな顔をしたり、泣いたりする顔を見ると胸が苦しくなる。


無性にギューって抱き締めたくなる。


ペットを愛くるしく感じるような…


俺変態なのかな…



「わぁお☆政宗って案外肉食系なんだねぇ~。」


「…そうなの?変態じゃない?」


「健全な男なら誰でもそう思うんじゃない?」

「ならいいんだけど…」


「てゆーか、完全にそれ好きじゃんか。」


「……やっぱそうなのかな…なんか違う気がするんだけど…」


「政宗は認めたくないだけなんだよ。相手が好きって言ってるから自分も好きって雰囲気に流されてるだけかもって…好きって気持ち否定してるだけ。本当は好きなハズだよ。ちゃんと向き合ってみたら?」



出た…


“向き合ってみなよ”


あゆにもなっちにも言われて…


俺って実は蒼井と真剣に向き合うことを、好きじゃないしとか言ってなんやかんや理由つけて避けてただけなんじゃ…


「向き合ってみるとめちゃくちゃ好きだってことに気付けるかもよ?意外と相手より自分の好きって気持ちが大きかったりしてね☆」


「…まさかぁ~!」


俺が蒼井をめちゃくちゃ好き?

…ありえねぇ。