体育館前の自販機で炭酸飲料を買ってグラウンドへ移動する。

グラウンドではちょうどサッカーの決勝戦が行われていた。そういえばサッカーには梓さんが出てるんだっけ。


見に行くとA組が優勢で案の定梓さんが引っ張っていた。


試合が終わりサッカーもA組が優勝。


「おつかれさまです。」


「政宗~、見に来てたんだ☆バスケはどうだった?」


「もちろん優勝しましたよ。」


「さっすが~♪王子はやることが違うよねー。」


梓さんがからかうように俺の肩に手を回した。


「あ☆そうだ、悠太悠太~。」


「あー?」


少し離れたとこにいる男の子に手招きをする梓さん。


やってきたのは茶髪でパーマがかった髪の毛のカッコいい男子…梓さんの友達か?


「こちらが噂の王子、二階堂政宗くん☆」



梓さんに紹介され俺は笑顔でペコッと頭を下げた。




「あーっ!出たー!」


「な、なんですか?」


梓さんの友達らしき人は俺を見るなり思いっきり指差した。


「で、政宗、こちらが蒼井悠太。僕と同じクラスなの☆」


「………蒼井…さん?って………」




もしや…………この人………





「ユカちゃんのお兄ちゃん♪」





出た――――――っ!


あああ蒼井ユカ兄!!


確かに……くっきり二重のパッチリな目とか小顔なとことか…


似てる!


「初めまして♪」


無難な挨拶をする。